令和元年より、覚円寺第二十五世住職として、ご法義を相続していくことになりました。責任の重さに身の引き締まる思いであります。
京都では七年半の間、勉強させていただき、富山に帰ってから随分と月日が流れました。この数年の間に、世の中も、お寺を取り巻く環境も目まぐるしく変化しています。そして私自身、仏教界・お寺の今後に、相当の危機感を抱いております。
考えてみますと、お釈迦さまが仏教を発見してくださったのは、今から約二千五百年前です。その教えを、今の私たちが聞かせていただいているという事はとても不思議なことです。では何故、私たちは仏教の教えに出遇えたのでしょうか?
それは「経典」という形で、教えが残っているからです。しかし、それよりも大切な事を見落としてはなりません。大切なのは、この教えを支えに生きた先人たちがいたということです。時代ごとに、そのバトンを落とすことなく、次世代に渡して下さったのです。
この覚円寺の阿弥陀さまの前で、どれだけの先人が手を合わせ、お念仏を喜んでいかれたことでしょうか。それを思うと、必ず私も次世代にバトンを渡さねばなりません。
青木家の主は私ではありますが、覚円寺の主は私ではありません。覚円寺の主は阿弥陀さまです。つまり「みんなのお寺であり、あなたのお寺」なのです。さらには、それを「わたしのお寺」と受け取っていただきたいと思います。
多くの方に親しみをもっていただくために、様々な行事やイベントを企画しております。このホームページもその一つです。
覚円寺だけがよければそれでいい、というわけではありません。しかし、まずは自分のお預かりするお寺を、元気に、お念仏の聞こえるお寺にしていきたいと思っております。
皆さまのお近くにもきっとお寺があるでしょう。是非、訪ねてみてください。そしてお寺や仏教を身近に感じていただきたいと思います。
その一役を、このホームページが担えたならば、幸甚に存じます。